2022年6月9日木曜日

Rainbow Kids(外国にルーツを持つお子さんのためのフリースクール)に行ってきました

内郷でモンテッソーリ教育の教室を開いているカーメルズネストさんでは

何らかの理由で学校に行けなくなってしまったお子さんや

外国にルーツを持つお子さん向けのフリースクールも並行して行っていると聞き

前々から興味はあったのでお話を伺ってきました。


教室はこちらになります。


教室を運営しているダナンジさんはスリランカ出身の女性でご主人とともに来日。
東京で仕事をしていましたがご主人の仕事の関係でいわき市へ転居することに。
スリランカ出身ということで来日してから苦労されたこともあり
SJW(日本のくらしによりそう会)というNGOを立ち上げ
市内に住む外国にルーツを持つ方々やファミリーの支援をされていらっしゃいます。

市内でも外国にルーツを持つお子さんが増えてきました。
彼らは小学校に入学後、日本語ができなくて学習についていけず
クラスを別にされてしまったりして
「自分は問題がある子なんだ」と思ってしまうケースもあるそうです。

また勉強の他にコミュニケーションの取り方や人間関係がうまく築けないことから
不登校になってしまうお子さんもいらっしゃるとのことで
そんなお子さんたちのために何かできないだろうか、と始めたのが
何らかの理由で学校に行けなくなってしまった子や
外国にルーツを持つお子さんのためのフリースクール Rainbow Kids です。

小学生になると不登校が増えてしまい
勉強のやり方もそれぞれが育ってきた環境でのやり方と日本のやり方が違ったりすることも
原因にあるそうです。

コミュニケーションがクラスメイトと上手く取れずに孤立してしまうお子さんは
「自分は誰からも必要とされていないのではないか?」と考えてしまったり
家に閉じこもってしまいがちになりますが
学校に行けなかったら軽い気持ちで Rainbow Kids に来て欲しい。
ここで活動するうちにだんだんと自分を取り戻して
また集団(学校)に戻れるように支援したい、とダナンジさん。


Rainbow Kids ではケースバイケースだそうですが
あるケースではお父さんが日本人でお母さんが外国からいらした方で
家庭の中でも日本語でやり取りはしているものの
お母さんは日本語は片言しか話すことができないので
お子さんが成長するにつれて
お母さんと円滑な言葉のコミュニケーションが取れなくなってしまったのだとか。
困ったのは生理が始まったとき。
お子さんはお母さんに上手く説明できなかったそうです。
こういったことから日本語が話せるようになるために
お母さんにも通ってもらうこともあるそうです。

また日本の生活習慣などもここで一緒に勉強できますよ、とのことでした。
日本人なら言われなくても分かること、我慢強かったり、秩序を守ること。
例えば順番を守って列に並ぶ、など。
それからトイレの使い方もそうです。
使用済みの紙をトイレに流すのは日本では当たり前ですが
トイレに流さずにゴミ箱に捨てる、という国もありますよね。
そういった日本の生活や文化のスタイルを少しずつ学んで
日本社会でお母さんが孤立しないように、上手く周囲になじんで生活できるようにと
支援をしているのだそうです。

なかなか私では思いつかないことも
海外出身のダナンジさんだからこそ「どんなことで困っているのか」
「どういった支援を必要としているのか」が分かるんだなと思いました。

フリースクールというと小中学生や高校生を想像していたのですが
こちらは3歳から受け入れているそうで(もっと小さなお子さんはご相談ください)
日本社会のいろいろなことを知ってから小学校に入学すれば
親や子のいろいろな不安や心配もだいぶ軽減されますよね。

また海外からいらした親子と交流したい日本人のお母さんやお子さんもぜひいらしてください
とのことでした。
ちょっとした異文化コミュニケーションができますね。


私が伺った時はちょうどネパールから来日して3カ月というお子さんが
先生と勉強しているところでした。


両親ともにネパール人なので日本語が分からず
このお子さんもここに来た当初はとても緊張して小さくなっていたそうですが
今はすっかり慣れて本来の姿でイキイキと勉強しているそうです。


モンテッソーリ教室も開いているので、それに使う教具が並んでいました。


小さいうちから外に出ていろんなものを見たり、人と交流することが大事だし
お母さんも一歩家の外に出てみるのが大切ですよね、とダナンジさん。

縁あっていわきで生活することになった方に
「いわきでの子育てが楽しい」と思ってもらいたい、と私も情報発信をしています。
もし周囲で何らかの理由で学校に行けなくなってしまったお子さんや
外国にルーツを持つファミリーがいらしたら
ぜひこのような活動を行っている Rainbow Kids を紹介して欲しいなと思いました。

お問い合わせはRainbow Kidsさんへ。

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