インタビューの楽しさって、自分の知らない世界を知ることができること。
私は自分の興味関心のあることしか経験してきていないから
新しい世界をその人の話を通して知ることができる。
それが楽しいんだなぁと思います。
まなふくさんはライターでもあり、手作り作家さん、そして4児のお子さんのママでもあります。
手作り作家さんのイベントは情報発信することがあるのでなんとなく分かったつもりでいましたが
実際にお話を聞くと私の知らないことが沢山あって新鮮でした。
ネットショップのこと
でもそれぞれに特色があるそうで……
Creema 高くても質の良いものが販売されている
minnne 客層がライト
BASE 自分で集客 自身のSNSのフォロワーを誘導するなど自分で動線をつくる必要あり
Creemaやminneはモール形式なので
一度そのサイトに入ってしまえば自分のお目当ての作家さん以外の作品も目にすることができる。
「ピアス」や「リング」などキーワードを入力すればサイト内の作家さんの作品が表示される。
例えていえば、巨大ショッピングセンターのようなかんじ。
BASEはお店自体をつくるのはとても簡単。
ドメインも独自に設定できて、自分の色が出せるし世界観も作りやすい。
しかし例えると個人商店。「このお店に行きたい」と目指してきてくれたお客さんしか来ない。
サイトやSNSを運用していてフォロワーさんが沢山いるなど、誘導する動線がしっかりしている
または先にそういった動線を準備してからお店をオープンするといい。
こういった違いがあるそうで
どのサイトも名前は聞いたことあったけれど
ネットショップってそんなに違わないと思っていたから「へぇ~」と勉強になりました。
編み物のこと
まなふくさんが編み物を始めたのは15年くらい前。
当時付き合っていた、現在のご主人に手編みのマフラーを編んだのがきっかけ。
私も編み物経験者ですが、私は棒編み派でまなふくさんはかぎ編み派。
かぎ編みのよいところって細かくて小さい作品が多いから、すぐに作品が仕上がること。
棒編みだとセーターのように大きな作品になるので時間がかかるんですよね。
で、話しながら思い出したようにまなふくさんが
「どうして編み物がいいかというと、ゴミが出ないことなんですよ」と。
クラフト作品でもレジンや革などの作品も人気ですが
失敗した場合はどうしてもゴミが出てしまいます。
でも編み物だと失敗してもほどけばまた編み直せるのでゴミが出ないんです。
(間違えてほどいて編み直したこと、私もよくあります)
私は編み物をするとき、本屋さんで図案を買ってきてそれを見ながら編んでいたので
図案はどうしているのか聞いてみました。
作品はすべてオリジナルで、よって図案も白い紙に手書きしていくそうです。
(人によってはエクセルやCADを使う方もいるそうです)
どんな時に作品のイメージが浮かぶのか聞いたところ
例えは編み物作家さんの作品を見たときなど
「あ、いいな、これ、編み物でもできないかな」と考え、写真などに撮っておき
編み物で再現するのだそうです。
はじめはお子さんがまだ赤ちゃんだった頃、おくるみやお宮参りのベビードレス
市販の本を購入してベビー用品を編むなど
自分のお子さんのために編んでいた期間が長かったそうですが
だんだんお子さんも成長するにつれてお母さんの手作り品を喜ばなくなり……
お子さんの通う学校や幼稚園などのバザーで販売するようになりました。
すると家族以外の人にも自分の作品を喜んでくれる人がいる!!ことを知り
「いつか販売作家になりたい」と思うようになったそうです。
手作り作家としてデビュー
そして昨年の1月に念願の作家デビューを果たしました。
お子さんの手が離れたことでイベントにも参加できるようになったことや
オンラインでの販売がにぎわっていたことも、デビューに踏み切るきっかけになりました。
というのは、まなふくさんはすでにウェブライターとして活動していたので
ウェブマーケティングやウェブでのPRなど
オンライン上で販売するためのスキルがすでにあったそうです。
それはやっぱり新規に事業を始めるうえでは心強いスキルですよね。
お客さんのこと
お客さんの9割は女性だそうで最高齢の方は70代のおばあちゃん。
コロナ禍で気分が落ち込んでいたところ
まなふくさんのアクセサリーを身につけたら、外出できなくても気持ちがアップした
との嬉しい感想を送ってくださったそうです。
小学校の卒業式のときにヘアゴムをつけたよ、というお子さんも。
作品をつくって喜んでもらった時はやっぱり嬉しい、とまなふくさん。
私も作品を拝見しましたが、アクセサリーは優しい色合いのグラデーションのものが多く
編み物をしている人が使う、仮止めをしたり、マークをつけたりするときに使うリングやピンも
チェコビーズを使用してかわいいものに仕上げてありました。
女性は、ほんのちょっとの“かわいい”や“素敵”がプラスされただけで気持ちもウキウキするし
そういう気持ちって生活するうえですごく大事だと思うからすごくいいなーと思いました。
ハンドメイドのこと
ご自身が手作り作家であると同時に、ハンドメイド作品もよく購入するとのことで
そちらの話も聞きました。
ハンドメイドが好きな方は、作品が好きというよりもその「作家」が好きという人が多いそうです。
どういう作家さんが好きなんですか?と尋ねると
「素材にこだわっている。高くてもいいものを、質の良いものを求める作家。
自分の作品にプライドを持って、責任を持っている作家」であり
自分もそうありたい、と思っているそうです。
そしていいなと思った作家さんを見つけると
その人の商品ページやSNSなどがあればそちらもよく見るのだそう。
作品だけでなく、その人がどういう人なのかも知りたくなる、と。
作家さんって作品を作っていればいい、と私は単純に思っていましたが
えー、そんなところまで見られているの?!とちょっと驚きました。
でも私も考えてみたら「この人、いいな」と思ったらやっぱりもっとその人を知りたいと思うし
発信しているSNSを見て、その人をもっと好きになることもあるし
人ってそういうものだよなぁ、と。
まなふくさんは続けます。
「100円ショップでマグカップが買えるのに、どうして5000円もするマグカップを買うのか
その理由が欲しいのかもしれない。」
だからこそ、気になる作家さんに出会えた時は嬉しい……。
(この話を聞いてちょっと思い出したのはこの話)
同じような作家さんは、ネットショップのモールに行けば沢山見つかります。
その中から「わたし」を選んでもらうには?
「あなたから買ってよかった」とお客さんにいわれるには?
それはやっぱり「わたし」の“在り方”に共感するから選んでもらえるんだろうなぁ。
作家さんってただ単にモノを売っているわけじゃないんだな
だからブランディングが大切って言われるんだな、と勉強になりました。
こだわり
作品ページをご覧になると分かると思うのですが
まなふくさんの作品の特徴に、カラーバリエーションが豊富であることが挙げられます。
いろんなキレイなグラデーションの糸を使っていたり
作品もそれぞれ色違いがあって(8色~10色など)
在庫を抱える方としてはデメリットでは?と思いました。
いろんな色があるのはまなふくさん自身が嬉しいから。
沢山の色に囲まれると自分自身の気持ちもあがりますよね。
だからついつい買ってしまうのだそうです。あー、なんか分かる♪
いろんな色があると選ぶ楽しみがあってお客さんも嬉しいでしょう、と。
北欧がお好きだそうで、作品も北欧テイストの色にあふれています。
ビビッドな色というよりは、優しい温かみのある色合い、といえばいいでしょうか。
作品によって売れる色が違うそうで(そこもまたおもしろい)
あとはどうしてもネット販売だと写真映りにも左右されるそうです。
濃い色はネットでは人気がないけれど対面だとよく売れる、など。
それからシルクやレーヨンのような光沢のある糸の方が写真映えするので
ネット販売ではよく売れるそうですが
まなふくさんはコットンやジュートなどの光らない糸の方が好きなので
あえてそういった糸を使用した作品作りにこだわっているそうです。
編み物と私
私も学生時代は編み物をしていました
特に高校生の時は寮で生活していたので、編み物好きな友達と一つの部屋で
おしゃべりしながらひたすら編み物していたこともありました。
社会人になり、結婚して家庭を持って
まとまった時間が取れなくなると同時に編み物もすっかりやらなくなってしまいましたが
かぎ針なら小さな作品ができるから
棒針の超大作を作るときのようにまとまった時間が必要になることもないし
私もかぎ針で何か作ってみようかな~という気持ちになりました。
今は100円ショップで編み針も毛糸も購入できるし
編み方もyoutubeで丁寧に教えてもらえるし
(以前は本を見て覚えるしかなかったから、間違えて覚えていたこともあったし
どういうことなのか、よく分からないこともあったし)
まなふくさんと「編み物を始めるのにいいよねー」という話になりました。
0 件のコメント:
コメントを投稿