先日行われました親野智可等(おやのちから)先生の講演会。こちらは小名浜東小のPTA文化講演会でしたが、ひとりでも多くの方に先生のお話を聞いていただきたい、ということで誰でも聴講可能でした。思った通りのとても素晴らしい講演会でした。この講演会を企画し、公開講演会として多くの方を受け入れてくださった小名浜東小校長先生やPTA会長、文化委員の皆様に深く感謝致します。
また、講演の内容をメモし、まとめました。私自身のメモから書き起こしましたので、先生がお話しになったことと若干内容が異なるかもしれませんが、その点は何卒ご容赦ください。
親野智可等(おやのちから)先生講演会
~叱らなくても子どもは伸びる目から鱗の子育て~
平成26年1月15日 小名浜東小学校体育館
親野智可等先生
本名は杉山桂一先生。親野智可等というのはペンネーム。
静岡県藤枝市、島田市、掛川市の3地区で先生をしていた。
中学校で3ヶ月国語を教えていたこともある。
まんべんなくいろんな学年の学級担任をしていた。
最初に受け持った3年生はまもなく40歳になる。
【叱られる子どもたち】
小学3年生男子 ゆうすけくん(仮名)の場合
朝起きるところから叱られる。ご飯の食べ方、顔の洗い方、着替え、何につけても叱られる。
学級では毎朝3人3分間スピーチをするのが日課。
ゆうすけくん、朝の様子(お母さんに叱られる様子)をスピーチする。
クラスのみんなが共感、翌日もクラスメイトからゆうすけくんのスピーチのアンコール。
ゆうすけくんのスピーチ 5回シリーズ
・朝の様子
・学校から帰ってからの親と子のバトル
・夕食時の話
・お風呂、寝る前の話
・日曜日に富士急ハイランドに遊びに行ったのに叱られに行った話
クラスの子どもたちの共感の度合いがすごい
→それだけ子どもたちは家庭で叱られている、ということ
ある日、ゆうちゃんとお母さんとゆうちゃんの妹とスーパーで会う。
しっかりした妹←→ぼーっとするゆうちゃん……そのゆうちゃんにやきもきする母
授業参観でどんどん不機嫌になる母「どうしてできないの?」「やらなきゃだめでしょ」
※言うべき場所ではきちんと言う。
その時に大事なことは・目線をあわせること
・高い目線では言わない
・本人にも考えさせる
でも!!日常の細々としたこと、それほど重要でないことは叱らない。
否定的に叱り続ける。
↓
否定後が雨あられのように降り注ぐ
↓
自分に自信が持てなくなる。どうせ自分はダメな子だ。
※物事を否定しているつもりが、子どもは自分が否定されているように思ってしまう。
人格否定「ずるい、ひきょう、いじわる」
人格否定を言わないようにしている人でも物事については否定している。
子どもにしてみれば物事の否定であっても結論は同じ。
ボクシングに例えるなら 人格否定→一発でノックアウト
物事否定→ジャブ ジャブ ジャブ 最終的にはノックアウト
その結果
自己肯定感がもてなくなる。
「できそう」という気持ちがなくなり「どうせ無理」
ちょっとしたことで諦める。壁を乗り越えられない。
努力しない。チャレンジ精神もなくなる。
「また○○してない」
言われた瞬間、不愉快になる。
やっていない自分がとがめられた気分になる。
↓
頭は分かっていても心にシャッターが下りる。
素直になれなくなる。
いつも否定語の人に対してはマイナスイメージを持つ。
「ぼくのこと、好きじゃないのかも……」愛されていないと感じる。
愛情実感がないと、愛情を実感したい、確認したい行動に出る。
・ケガをする
・反社会的行動をする
・いじめをする
→満たされたい思いが非行に走らせる。
最初は親子関係が上手くいかない。それが兄弟関係、友人関係、先生との関係にひろがってゆく。
ポイント
日々の何気ない否定的な言葉は
・チャレンジ精神がない ・努力しない ・素直になれない ・愛情不足
・他者への不信感 ・自己肯定感がない ・自信がない という子を育てる。
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