2023年6月11日日曜日

cafe 秋風舎に行ってきました

川内村にあるカフェ 秋風舎

途中で携帯の電波がなくなるかもしれない、とのことで地図を印刷して持って行きました。

川内村に行くのは初めてかな。

子どもたちが小さかった頃

川内村の少し手前にある戸渡分校に2~3回くらい行ったことがあるくらい。

小川駅前を過ぎて二ツ箭山の登山口の横を通って山を上って行きます。

新しい道路とトンネルができたおかげで、道がまっすぐになって時間も短縮されたのよ

という話は聞いていたものの、それでもどんどん進んで行くとやっと戸渡分校が見えてきました。

あの当時、こんな遠くまで来てたんだ……と思いながらも目的地はまだまだ。

トンネルを3つ越えたらやっと右折と左折して、しばらく道なりにいくとありました。


駐車場からカフェのある方に向かっていくと、いくつか建物がありました。
これは陶芸家だったお父様が使っていらした窯かな?


二つ目の建物もカフェではないみたい。


すぐ横を川が流れています。


手水鉢(ちょうずばち)なのかな?それともししおどしかな?


三つ目の建物がカフェでした!


わくわく、わくわく。


では、お店の中へ。


私たちが座ったのは土間のテーブル。
お水は井戸水でした。
川内村では全戸で井戸水を使用しており、村内には二ヶ所、水を汲めるところがあるそうです。


メニューはこちら。せっかくなのでカレーとおむすび、両方をチョイス。


草野心平にちなんだ川内村らしいメニューです。



メニューをオーダーした後、カフェの中を見せていただきました。


昔ながらの囲炉裏があります。


アンティーク家具。階段状になっている箪笥。柱時計。
柱時計の音って好きなんですよね。規則的なあの音を聞くと安心するんです。


手作りのテーブルと椅子が、すごく味があってかわいらしい。


窓際の席もいいな。


奥も部屋がありました。結構広いお家なんだ~。梁もまた立派だなぁ。


ここにも古い箪笥が。


隣のお部屋へ。


書斎っぽい。


手作りの棚、丸く穴が開いていて遊び心があっていいなぁ。


前から見るとこんなかんじ。取っ手に使われているのは桜の木の枝かな?


さりげなく草野心平さんの書が飾られています。


こっちにも心平さんの書。
高野の神泉亭も移築した合掌づくりの建物に草野心平さんの書、アンティーク家具があって
ちょっとだけ似ているなと思いました。


で、最後にトイレの場所を教えてもらってトイレへ。


手洗いのところにこんな立派な器が。すごく素敵な器でした。


トイレから戻ると、お待ちかねのランチが運ばれてきました。
とうがらしを抜いてもらったチキンカレー。


私は花のおにぎりセット。


おにぎりセットについてきた豚汁。味噌汁もこんな器に入っているとすごくオシャレになる~。


花のおむすびは桜に藤、菜の花に山椒。藤の花の塩漬けって珍しい。
山椒をほおばると口の中いっぱいに山椒の香りが溢れました。
おむすびはいい塩加減で、シンプルだけど美味しかった♪
お米は川内村でとれたものを使用しているそうです。
ちょうどお米の種類が変わったところだったようです。

最近思うのは、水のきれいなところで育てられたお米で、炊飯するときにもいいお水を使うと
すごく美味しいご飯に炊きあがるんですよね。
まさにこのご飯はそれでした。


平伏沼(へぶすぬま)メロンソーダが気になったのでオーダーしたら
ちょこんとカエルがのってました。


モリアオガエルのソーダ。アサイーの種がカエルの卵みたい。


デザート。今日のケーキはバスクチーズケーキでした。


土間にはいろんなものが展示されていました。


焼き物を購入することができます。素敵な器でしたよ。


レジがおいてあるところにもアンティークの箪笥。薬屋さんの薬箱だったのかな?


手作りのお箸もありました。種類の違う木で作られています。


cafe 秋風舎は今年の4月にオープンしたばかりで、金土日曜日にオープンしています。


オーナーさんの思いがとっても素敵だなぁと思ったのでぜひご覧ください。
彼女の思いに心動かされました。
久ノ浜のslowdays cafeのオーナーさんを思い出しました。
彼女も地元にみんなが集まれる場所をつくりたい、と
東京で全く別の仕事をしていたけれど地元に帰ってきてカフェをオープンさせたんだっけ。


三和から移築した建物、と聞いて「移築ってどうやるんだろう?」と気になっていました。
曳家(ひきや)は見たことはあって、それは近い場所への引っ越しだったから
建物の下に丸太を何本も敷いて、その上に建物をのせてゴロゴロとお引越ししたけれど
三和から川内だと距離がありすぎて曳家なんてできないだろうし……。

オーナーにどうやって移築したのか質問しました。
一度すべて解体するのだそうです。
土壁はこわしてサラサラの土の状態にして袋に入れて運んだそうです。
柱などはくぎを使わずにはめ込むという昔ながらの方法でできているので
こちらもばらすだけでいいのだそうですが
それをまた組み立てることができる職人さんがいないと家を復元できません。
梁も木のそのままの姿(曲がり具合など一本一本違います)なので
どこに使われていて、どこと組み合わさるのか、分かっていないとできませんよね。
土壁の土は、また水を含ませてから壁に塗ったそうです。それを乾かす。
昔ながらの熟練された職人さんたちの技があったからこそ、移築できた建物でした。

その話を聞いて、すごいと思いました。
もうこういったことができる職人さんもいないのだろうし、貴重だなぁ。
そして素敵な味わい深い、愛情のこもった建物なんだなぁ、と。
あらためて建物の柱や梁を見てみると
それぞれ木の個性を活かしている建物だということが分かります。
形あるものはいつか必ず壊れてなくなってしまうけれど
こうやって再び命を吹き込まれて再生するものもあるんだなぁ。

そして手作りの家具(かわいいなぁと思って見ていましたが)は
陶芸家のお父様が趣味でつくられたものだそうです。もう趣味の域を通り越しています……。
手作り家具がこのカフェにすごくあっていて、カフェをさらに魅力あるものにしています。

アンティーク家具はオーナーご家族、みなさんがとっても好きなのだそう。
いろいろなところから「家を壊すのだけれどよかったら家具を引き取ってもらえないか」
と声がかかって
長野からはるばるやってきたものもあるそう。
だからいろんなアンティークの箪笥があるのね、と納得です。


携帯の電波は入りづらいけれど、静かで鳥が鳴いている声がして、近くに川が流れていて。
静謐な空間。
本を持ってきて、ゆったりとした時間の流れに身を任せながら読書するのもいいな。


お会計したときに置いてあったチラシ


平伏沼(へぶすぬま)に生息するモリアオガエル。
私はモリアオガエルはふつうのカエルと変わらないと思っていましたが
ちょっと違っていました。
フライヤーの写真にあるように、木の上の葉のところに卵を産み付けるのだそうです。
卵から孵ったオタマジャクシ(゜゜)~はそのまま池に落ちる。

ちなみにこの平伏沼、いつも水を湛えている沼ではないそうで
梅雨の時期だけ水がたまるのだそうです。
そうすると村内のカエルが沼に集まってくるのだとか。

モリアオガエルは警戒心が強いので
観察会に行ってもカエルに会えるかどうかは分からないそうです。
でもアクアマリンの関係者などカエルのことをよく知っている人も参加するので
カエルを見つけたら「あそこにいるよ」と詳しい方から教えてもらうことができるそうですよ。
もしかしたらカエルに会えるかもしれません。そうだったらラッキーですね。


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