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2023年1月31日火曜日

令和4年度 いわき市児童虐待防止啓発講演会 「しつけと虐待の違いって?~価値観、アップデートしませんか~」

 

しつけとは?

「しつけ」と言われてどんなことを想像しますか?私の頭に浮かぶのは、身を美しくする、と書く「躾」。周りの人に不快感を与えないようにするもの。と私自身は思っていますが、この「しつけ」について人によって解釈はさまざまであり、辞書をひいても複数の意味があります。今回「しつけと虐待の違いって?~価値観、アップデートしませんか~」という講演会に参加してきました。

最近、「発達障がい」や「不登校」に関するお話を聴いて、現実と今まで持っていた自分の中の考えにだいぶギャップがあり(社会はどんどん変化しているので)、自分の中にあるものを時々アップデートすることは大事だなと感じています。私の持っている「しつけ」観をアップデートするいい機会だと思いました。

お話をしてくださったのは弁護士の菅波香織さん。5人のお子さんを子育て中のママです。

自身の子育てを振り返り、24歳で母になり3人目までのお子さんは子育てがつらくて苦しかった、しつけのためには体罰は容認されると思っていたというお話から始まりました。

1歳、3歳、5歳のお子さんの子育てをしながら司法試験に合格し、自宅から2時間かけて司法研修所に通う日々。毎朝「この電車に乗らないと間に合わない!!」という時間との闘いの中、親の思い通りにならない絶賛やるやる期(いやいや期ともいいます)のお子さんに手を上げていたそうです。

司法試験で勉強した日本国憲法。日本国憲法では人権の考え方を勉強したのに、その自分が子どもを怒鳴ったり叩いたりしている……。これではまずいと気づき、「エラーをなおしたい」と子育てのことを学ぶようになったそうです。


しんどい親が減れば、虐待も減るかもしれない。

親のしんどさを周りが理解すれば、ちょっとした手助けを申し出る人もいるかもしれない。

そうしたらこどもたちはもっともっと、自分らしく豊かに生きられるのではないか。

(講演資料より)


最近、さまざまな事柄についてアップデートする機会に触れることが多いのですが、課題の当事者だけでなく、その周囲の方々にも今まで持っている考えや情報をアップデートしていただかないと、結局課題は解決していかないのではないか、と思うようになりました。なぜなら人は一人では生きていけない。社会の中で生活しているからです。

ぜひ子育て中以外の方にも知っていただき、社会全体でしつけや虐待に関する情報をアップデートしていただければいいなと思います。


体罰の悪影響と体罰禁止法

親は「将来子どもが困らないように」、「他人に迷惑をかけないように」等々、つい“子どものため”と思って、時にはその気持ちがエスカレートして子どもに手をあげたり必要以上に声を荒げてしまうこともあると思います。ですが親権者による体罰が法律によって禁止されました。

子どもに「どんな子どもに育って欲しい?」と考え、そうなるために必要なのが「しつけ」なのではないでしょうか。


「体罰」とは子どもの身体に何らかの苦痛を引き起こし、または不快感を意図的にもたらす行為(罰)であり、「しつけ」とは子どもの人格や才能などを伸ばし、社会において自立した生活を送れるようにすることなどの目的から、子どもをサポートして社会性を育む行為です。※厚生労働省が作成したパンフレットより抜粋


菅波さんは弁護士として沢山の方の相談にのってきた経験から「人は他人に迷惑をかけないと生きてはいけない、他人に迷惑をかけるのは当たり前。他人に迷惑をかけない子に育って欲しいという考えは危険なのではないか」といいます。

菅波さんのところには、問題が煮詰まって最大限に困った状態で相談にいらっしゃる方が多いそうです。でも“ちょっと困った”くらいの段階で相談に来てくれたら、問題も複雑にならず時間もかからずに解決に至るのに、と思うそうです。だから親も子も“ちょっと困った”という段階で周囲にSOSが出せる方がいいのではないか、と。

菅波さんの話を聴いて思い出したことがあります。世間では“自己責任”という無言の圧力が強いこの頃ですが「甘える」と「頼る」は違うという話をFacebookの記事で読みました。私は人に頼ることが苦手です。相手の迷惑にならないか考えてしまうからです。しかしもらうばかりが「甘える」で、もらったら与える(お返しする)のが「頼る」。その恩の貸し借りが人間関係を継続するときの一番のつながりではないかというものでした。

またある方は「人に頼むということは相手への信頼を伝えること」だと言いました。信頼しているからお願いできるんですよね。

「困った時は親も子もSOSを出していいんだ」と思ったら、ちょっと心が楽になりませんか?

話は戻りますが、体罰や暴言が子どもの脳の発達に深刻な影響を及ぼすことが科学的な研究からも明らかにされてきました。親は“子どものために”と思って行ったことでも逆に心身に悪影響を及ぼしているのです。

そして子どもが受ける痛みやダメージは、大人が思っているよりも大きいということも研究で分かっています。

また軽い気持ちで行っていたこと(体罰)が、だんだん感覚が麻痺してエスカレートしてしまい、虐待になるケースもあります。

ここまで読んで「今までのこと、もう取り返しがつかないのでは?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。しかしその後の適切な関わりや周囲の人たちの支援で、悪影響から回復したり課題を乗り越えて子どもは成長するのだそうです。気づいたその瞬間から子どもへの関わり方を修正することが大事なんですね。

そして人にはそれぞれ人権があります。話の冒頭で菅波さんがハッと我に返ったという「人権を学んでいる自分が子どもに手をあげていいのか」ということ。

人権というのは「誰もが幸せに暮らせる権利」のことで、もっとわかりやすい言葉でいうと「安心・自由・自信」であり、これらが傷つけられることが人権侵害です。これはお子さんにこそ知っておいて欲しいと私は思ったのですが「いやなことをされたら助けてと言っていいんだよ」ということ。それから「自分はとても大事な存在だけれど、周りの人も自分と同じように大事な存在なんだよ」ということです。


虐待について

児童虐待には4つあります。身体的虐待(身体に暴行を加える)、心理的虐待(暴言を浴びせたり無視をするなど)、ネグレクト(育児放棄)、性的虐待です。

子どもの目の前でどちらかの親が配偶者に暴力がふるったり、配偶者に暴言を吐いたり、兄弟が身体的、心理的虐待を受けているところを目の当たりにしたりすることは面前ドメスティックバイオレンスといって心理的虐待となります。自分自身に対する虐待ではないのでこれらが虐待に含まれると知って驚きましたが、直接自分に危害が加えられなくても子どもの心に深い傷を残すので納得しました。近年ではこの心理的虐待が圧倒的に増えています。

最近ではネグレクト(育児放棄)も増えています。親がスマホやネットについつい夢中になりすぎて、子どものちょっとした呼びかけに気づかないこともこれに含まれます。私たちも夫婦間でこのようなことが時々あるので気をつけなくては、と思いました。

これはそうはないとは思うのですが、最近、ある衝撃的なニュースを目にしたので追記します。性的行為を見せることは性的虐待に含まれます。

早稲田大学大学院「体罰調査プロジェクト」から、体罰を受けていた人は自分が体罰を行うことに抵抗が少なくなる(体罰を受けていた人は子どもに体罰をする傾向がある)という報告がありました。ただし、体罰を受けた人が必ず体罰をするというわけではありません。

体罰は虐待にエスカレートします。いかなる理由があっても体罰は容認できません。子どもたちが悲しい思いをしないように、そしてその行為が次の世代へ連鎖することがないようにしたいですね。


子ども達のリアルな現状

ユニセフの報告書には「子どもの身体的健康は1位なのに子どもの精神的幸福度が低い日本」。日本財団が行った18歳意識調査の結果から見えてきたのは「主体的に生きていない大人たちの姿」。また世界的にみても日本は子どもの自殺が多く、原因や動機から学校問題や家庭問題が子どもを追い詰めているということがわかります。そしてコロナ禍により居場所のない少女たちが増加し、性的搾取(買春等)などの被害にあう子がでてきたり、NPO法人若者メンタルサポート協会が10代専用の無料LINE相談を実施したところ月1500人超の子どもたちから4万通の悩みが届いたそうです。

目を覆いたくなるような現状ばかりではありますが、生きにくさを抱える子どもたちのために私たちはどうすればいいのか。親への支援も必要であり、また子どもというのは「尊重される存在」であり、地域としてももっと「子どもたちを守る仕組み」を整える必要があるのではないでしょうか?


障がいと虐待

障がいがあると虐待されるリスクは高くなります。障がいのある子を育てる親御さんへの支援も必要ですし、学校では障がいの特性を理解していないために親と子を追い詰めてしまうことも考えられます。


どうしたらいい?

日本では「子どもは保護する対象」というイメージが強く、子どもの意見が尊重されることは極端に少ないと思います。

だからこそ大人は「子ども観」をアップデートして、子どもたちの感覚や意見を尊重するために大人が学び、訓練することが求められているのではないでしょうか?

大人が学び、訓練するための工夫として菅波さんがいくつか紹介してくださいました。ぜひご自分にあう考えややり方を探してみてくださいね。


親も子も楽になる!子育て10のヒント いわき市子育てサポートセンター

キッズ★アリぺ オンライン版 親も子も楽になる!子育て10のヒント

子どもが生きる力をつけるために親ができること 工藤勇一(元麹町中学校校長)著

自律する子の育て方 工藤勇一/青砥瑞人(神経学者)著

こどものケンリ 大人も子どもも、知っておきたい話 人権QAコラム 工藤勇一氏インタビュー

CAPを幼児期から

後悔しない子育て 世代間連鎖を防ぐために必要なこと 信田さよ子

はまちる(はまどおりサポートちるどれん)ではさまざまな勉強会や対話などをおこなっておりますので参加してみませんか?

イベント情報は Facebook Instagram をご覧ください。


会場で主催者より配布された資料より

「ママもパパも、一人で抱え込まないで」子育ての悩み、家族のこと、ご相談ください

児童相談所 相談専用ダイヤル0120-189-783

(2023年2月 親子のための相談LINE 開設予定)


「あの親子、大丈夫かな」と思ったらご連絡ください

児童相談所 虐待対応ダイヤル 189


厚生労働省 体罰等によらない子育てについて のページもあわせてご覧ください。


菅波さんの講演会ではありませんが、こちらもぜひ補足させてください

11月6日に行われた“はまちるフェス”。テーマは「子どもの人権ってどうして必要なんだろう」。立教大学名誉教授の浅井先生と東京大学名誉教授の汐見先生の対談が行われ、「子どもの最善の利益」という話から対談がスタートしました。

私は昨年、保育士試験を受験し「子どもの最善の利益」という言葉は試験勉強で何度も登場したのでなんとなく分かっていたつもりでしたが、汐見先生の説明が私の心にストンと落ちました。「子どもの最善の利益」を英語ではthe best interest of children というのだそうです。interest とは“関心”。「子どもに最大の関心を持ちながら今までやってきたかどうか?」と先生は問いかけられました。

「人間」は「人のあいだ」と書きます。人は支えあわなければ生きてはいけません。人間が幸せになる条件は人間関係であり、関心を持ってもらえないことはとてもつらい(いじめがまさにそう)こと。残念ながら大人は子どもに関心を向けていません、と汐見先生。浅井先生も「子どもは社会の端っこに追いやられているよね。」と。

その人がその人らしく生きていること。それをどれだけリスペクトできるか、学べるか。乳幼児から学ぶべきことは沢山あります、と汐見先生。

そして先生は「いろんなところで、小さくてもいいから多世代の人たちと語り合う場をつくること」を推奨されました。

浅井先生も「子どもたちの声を聴かないで子どもの問題を解決することはできない。子どもが本当に望んでいることは何だろう?」とおっしゃっていました。


~レポート執筆を終えて~

保育士試験の受験勉強で体罰や虐待について勉強したつもりでいましたが、菅波さんの講演やはまちる主催の講演に参加してさらに知ることも多かったです。


11月は児童虐待防止月間であり、11月25日は「女性に対する暴力撤廃」の国際日で11月12日から25日までの2週間を「女性に対する暴力をなくす運動」の期間と定められています。

それにあわせてFacebookでDVを子どもの視点からとらえたノルウェーの絵本を紹介してくださった方がいらっしゃいました。絵本だと大人も子どもも、当事者もそうでない方にも広く知ってもらうことができるのでいいなと思いました。子ども支援に関わる方に読んでいただきたい一冊です。市立図書館に蔵書があります。

『パパと怒り鬼──話してごらん、誰かに─』

 グロー・ダーレ/作  スヴァイン・ニーフース/絵 大島かおり・青木順子/訳

 ひさかたチャイルド 2011.8.1

原作は2009年に映画化(日本公開タイトル「アングリーマン」)されたそうで、広島国際アニメーションフェスティバルでグランプリを獲得したのをはじめ、世界各国で高い評価を受けているそうです。こちらも機会があれば観てみたいと思いました。


最後に

子育ては大変です。いろんなことが起こります。でもこの詩を読んで、ぜひお子さんが生まれたときのことを思い出してください。 

私の好きな詩と作者の言葉を紹介して締めくくりたいと思います。


名前は祈り 毛利 武


名前はその人のためだけに

用意された美しい祈り

若き日の父母が

子に込めた願い


幼きころ 毎日、毎日

数え切れないほどの

美しい祈りを授かった


祈りは身体の一部に変わり

その人となった


だから 心を込めて呼びかけたい

美しい祈りを


作者注:この詩は、黒川伊保子さんの「怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか」をヒントにして書かれました



毛利さんの言葉より・・・

   <この世に存在するものには必ず名前があります。名前があるのは、その存在を求められているからです。中でも人の名前は特別な言葉です。自分のためだけに用意され、一生のあいだ名乗り、呼び続けられる言葉です。>

  ・・・略・・・

   <一生涯にわたって使う名前ですから、そこには親の願いを込めたいもの。あまたの候補から、たった一つ、願いをこめて名を決めます。それは祈りの実です。天から授かった祈りの実です。>


2017年12月25日月曜日

こどもたっち 2017 12月号

こどもたっち 12月号 発行になりました。


今回のコラムは先日行われた 防災ママカフェ@いわき について書いています。
ぜひご覧ください。


2014年12月12日金曜日

浜文子先生

第68回日本助産師学会の浜文子先生の講演の内容を読むことができました。
http://plaza.rakuten.co.jp/kannsaisoka/diary/201408100005/

ひとつひとつが、ホントにそうだと思いました。

浜文子先生の詩も紹介されていましたがこちらも素晴らしいです。

2014年1月26日日曜日

レポート 親野智可等(おやのちから)先生講演会 ~叱らなくても子どもは伸びる目から鱗の子育て~ 質疑応答

質疑応答
 
Q不登校の子どもについて
   大きな原因はなんだと思うか?親はどう接したらいいか?
A昔はどんなに辛いことがあっても、仕方なく学校に行っていた。
イヤでも行くのが当たり前だった。
  現在は選択肢が増えた。(家だと安らかに過ごせる)
その子に応じた選択をする。
   ・塾がいい・親が教える・コミュニティに属する など

  登校しないのが必ずしも悪いとは限らない。安心していられるようにしてあげる。
  
登校刺激をした方がいいときと、しない方がいいときがある。
ケースバイケースなので一概には言えない。
   親だけでは分からないので、先生や専門家や不登校児に対応するNPOなどにアドバイスをもらったり、その子どもにあったものをネットなどで調べる。

Qこども「○○を買ってくれたら~するよ」という。物でつるのはいいでしょうか?
Aやめた方がいい。子どもも求めてくるようになる。
  親も物でつった方が早いからついついやってしまうが×。

Q:自己肯定感のない子ども。何をほめても「どうせ自分はダメ」という子にはどう肯定感
 を育てたらよいか?
A:好きなこと、熱中していることをほめる。一緒に親もその話題を提供する。
 本物体験をさせたり、現場に連れて行く。
 ※生まれつき自己肯定感の弱い子もいる。でもお母さん、自分を責めないで下さい。

Q:小学5年生の娘、年長の息子がいます。
息子が「うぜー」「いやだー」汚い言葉を使うので親もイライラします。
A:家の中だけで使っているなら大丈夫。一過性のもので、乱暴な言葉に憧れる時期がある。
  だからあまり厳しく言わない方がいい。

レポート 親野智可等(おやのちから)先生講演会 ~叱らなくても子どもは伸びる目から鱗の子育て~ その4

【自立ってなんだろう】

親:やって欲しいことを自動でやってほしいだけ。
本当の自立→自分がやりたいことを自分で見つけ、実現させていくこと。
      与えられたものの中に楽しみを見つけてやっていくこと。

やってくれる人がいればやってもらう…甘え
でもやらなければいけなくなったらやれる。

自己実現力=自立

やりたいこと、好きなことをやらせる。ほめる。
好きなことを深められるようにバックアップしてあげる。

とてもいい例……さかなクン
 子どもに魚に興味があると分かると母は魚のいるところに連れて行き、魚好きを応援
                   ↓
           好きなことに熱中していると頭が良くなる
          喜んで好きなことをしているとシナプスが増える
                   ↓
           親子関係もよくなり、自信もつく。
 
 ※その時、飽きっぽくても怒らないことがポイント
 さかなクン 魚の前はウルトラマン、ゴミ収集車などいろんなものに興味があった。
  お母さんはそれぞれにつきあってくれた。

自己実現力こそが本当の自立
    大人になって自分のやりたいことを見つけ、実現させていく力になる。

【家庭は安らげる場に】

言葉を工夫する
 ①否定語はやめる。
  言いそうになったら自己翻訳をする。
  よいイメージで言う。
   ×~したらダメ
     ○~するといいよ、~するとうまくいくよ
 
 ②うそでいいからとりあえずほめる。
   できるようになったらほめる、と思っていたら永久にほめられない。
だから先にほめる

  ③単純形でいい、うながす。
   「さぁ、やっちゃおう」「一緒にやろう」「3分でやろう、よーい、どん」

 ×自動的に動くようにはならない。
 ×否定語はやめる。
 ○肯定する、ほめる、明るく、楽しく促す。
 




子どもの話を共感的に聞く 
 子どもの話を門前払いにすることが多い。
 とりあえず共感的に聞く。
 NO!!というなら最後にする。
  YESYESBUT 最後に言いたいことを言う。

 共感してもらえると子どもはスッキリする。
 →気持ちを分かってもらえると気持ちが切り替わる。(あきらめる)
 →話すことで理由がはっきりする。…対応策が見えてくる。

 親が共感的に聞いてくれると嬉しい。
 →いろんなことを話す。信頼関係ができる。

子どもを比べない
 兄弟や友人、マニュアルに書かれていることと比べない。→隣の芝生はいつも青い

「篠原菊紀(しのはらきくのり)先生」諏訪東京理科大 脳科学の先生

 男の子脳 女の子脳 がある。
 →男の子は男の子脳の割合が高いが、女の子でも男の子脳の子もいる。

 男の子脳の性質
  育てにくい、扱いにくい、(臭い、汚い、下品)→なものが好き、空気読めない、
  やりたいことしかやらない、物の管理、片付け下手、うろちょろする、時間にルーズ
  物事の見通しつかない    
   ↓
           こういう子は男の子脳の度合いが高い。

しょうもない部分……後のびする要素につながっている
いいことには裏と表がある。大変な子は裏の物が先に出ているだけ。

上の子が男の子脳、下の子が女の子脳の場合 
 下の子はしっかりしているが上の子はずっと叱られ続ける。
             ↓
          兄弟仲が悪くなる

上の子が女の子脳、下の子が男の子脳の場合
 上の子は手がかからない、下の子は手がかかり叱られ続ける。

男の子脳の子は6歳割りびいてみる。その子が悪いのではない、脳の性質。
長い目で見る。あとでのびてくる。

皆、オリジナルの成長のペースがある。「大器晩成」の子もいる。
 Yくん(56歳)先生の同級生
 学年で一番できない、中1の時に分数の足し算もできなかった。
 高卒→今はIT会社の社長。5つの会社を経営している。

「世も忍ぶ仮の姿かもしれない」
 しょうもないと思っても、大きくなってから出世している子も沢山いる。
                ↓
              長い目で見る

 最後に先生より 
無料メルマガ「親力で決まる子どもの将来ぜひ読んで下さい。
楽勉グッズもあります→ゲームを通して学ぶグッズ

レポート 親野智可等(おやのちから)先生講演会 ~叱らなくても子どもは伸びる目から鱗の子育て~ その3

【なかなかできないことを工夫する】

ケース1 歯みがきを忘れる子
          ↓
       ご飯の食卓にハブラシを用意しておく
          ↓
       食後、みがいていたらほめる
           ↓
       一週間続いたらハブラシの用意をやめる
 ・その後も自分で歯みがきをしていたらほめる。
 ・忘れていたらまたハブラシを用意する。

 ケース2 なかなか宿題をやらない子(男の子のお母さんの実際の工夫)
             ↓
      玄関に大きくない、深くない箱を2つ用意しておく
             ↓
      帰宅したらランドセルの中身を全て出させる
             ↓
      宿題も全て出てくる(学校からのお便りプリントも出てくる)
             ↓ 
      宿題にとりかかるまでの労力が半分になった

 ケース3 とりあえず一問一答方式
      「遊んでもいいよ、でも一問だけ算数/漢字を先にやってね」
             ↓
      見通しができる、出口が見える。
      一問だけでもやっておくと、あとがラクになる。

【お片付けタイム】
 お片付け 2割の人:上手い 6割:普通 2割:しょうもない

「いいこと」が起きる子どもの習慣 親野智可等・著 PHP出版 に書いてある

15分「お片付けタイム」をつくる
 
2割のしょうもない人…片付けをやらないだけ、ノウハウはある。
 担任をしていた時、毎日帰りの会で「お片付けタイム」を作った。
 →みんな机の中がキレイになった。

 家でやる場合 毎日同じ時間にタイマーをセットしておき音楽を流す。
        →夕食後にお片付けタイムを設定する。
決めた時刻に決めた時間だけやる。
前の日よりほんの少しだけキレイにする。
片付けの時間をきちんととるだけでいい。





【あきらめる?!

子どもはなかなかやらない
     ↓
放任するのではなく、大人が工夫をする
大人が工夫を考えることが大事
 困ったことがあると工夫するという考えが子どもに伝わる。

上手くいかない時は改善する。
それでも上手くいかない→もっと改善する。
それでもダメ、どうしようもない→あきらめる
あきらめる 仏教の言葉で心理をあきらかに受け入れる、ということ

ゆるめる←→しめすぎる
 ゆるめるほうがいい子に育つ
子どもが穏やかに安定して過ごせることが大事→親による

よいもの 思いやり、優しさ、やる気、チャレンジ精神、自己肯定感、他者信頼
 →安らかな精神状態から生まれる

子育て中の家庭→温室
 できる工夫はしましょう、でも改善できないときはあきらめましょう。

あきらめる=手伝ったり、やってあげる、ということ。
そんなことをしていると、子どもが自立できなくなるのでは?
片付けできない、朝、起きられない……自立とは関係ない。

年長の男の子の場合
超スローペース 園バスに乗り遅れるほど。
お母さん:画用紙の時計を作り、本物の時計と模擬時計を並べる。
(実際の時間と食べ終わる時間 650 を示した時計)
            ↓
     時間内に食べ終わることができた。
            ↓
     着替えも遅いので「剣の舞」をかけたが効果なし。
                 ↓
           母が文句を言いながら手伝う。
                 ↓
          園バスの中で友達とケンカが始まる。
 朝叱られた後に家を出る小中学生→事故に遭いやすくなる
※手伝うなら明るく笑ってほめて手伝う
幼稚園での彼:あそびの大将
       あそびを創り出す、自立している、アイディアが斬新
       ただスローペースなだけ

30代ビジネスマンの場合
朝起きられない。子どもに起こしてもらう。
        ↓
しかし会社ではバリバリのビジネスマン。
会社も彼のおかげで大きくなり中国に支社もできる。
多分、中国に赴任するようになるだろう。

単身赴任しても1人で起きて会社に行くだろう。


レポート 親野智可等(おやのちから)先生講演会 ~叱らなくても子どもは伸びる目から鱗の子育て~ その2

【親の願い「鉄は熱いうちに打て」】

どうして親は否定語になるのか?

親…「どこに出しても恥ずかしくない子にしたい」
   現実と願いに大きな差がある。→直してやりたい、子どものうちに何とかしたい。

「鉄は熱いうちに打て」英語の諺だが世界いろんな言葉に訳されている。世界共通の願い。

子どもの脳はスポンジのように新しいことを吸収する力がある。
→だから苦手、ダメなところは子どものうちに直したい。

×苦手なことを吸収するのは新しいことを吸収することではない。
×持って生まれた資質(才能、性格)を作りかえることではない。

550件家庭訪問して分かったこと
 整理整頓についてかなりの部分は“環境ではない、性格、持って生まれたもの”

資質を変えるなら子どもよりも大人の方が成功する確率が高い

親野先生自身、片付け、整理整頓が下手
→大事なものをなくし、このままではいけない、と一念発起。整理整頓に関して改善した。
◎大人ならばやる気スイッチを自分で入れれば資質に逆らって生まれ変われる。
大人は… 方法がある、学ぶ能力がある、お金も時間もある、工夫もできる。
                  ↓
自己改造の能力がある。(子どもにはその能力はない)
子どもは……改善のモチベーションが持てないことが決定的に違う。

改善のモチベーション、やる気スイッチの入るとき
→このままでは困る、将来の夢を実現させたい、と思ったとき。
(苦手なものを克服できるモチベーションが持てる)
※スイッチが入るのは大人、そういうのを考えないから子どもなのである。

子ども 過去の重荷もない、将来への心配もない。
            ↓
    今、ここしかない。何も考えていないからかわいい。
            ↓
          だから直らない。
    それはコインの表と裏のよう。丸ごと受け入れて許すしかない。
    
親の願い→でしかない。
子どもは今が一番美しいとき、今が一番かわいいとき。→味わってください。

11回でいいから子どものありのままの美しさを味わってください。
(願いを全て捨てることはお坊さんじゃないからできない)

【大人が考えを変える】

子どもは自己改造できない、苦手である。能力やモチベーションがないから直らない。
              ↓
        それを大人が理解することが大事。
でも、それに応じた方法がある。 

今、直すことはない。
 子どもの人生は長い。本人のやる気スイッチが入れば一瞬にして直る。 
              →その時は必ず来る


人生時計
 人生を1日として考える。(100歳で1日)
 50歳で正午、25歳は午前6時夜明け、12歳半で午前3時まだ寝言を言って寝ている。 
 6歳で午前1時。
 
 先は長い。夜明けはまだ先。
 やる気スイッチが入るときはいつか何度か来る。
 (好きな人ができた、ライバルができた、伝記を読んだ、好きな先生に褒められた)

しかし、スイッチを押せる人と押せない人がいる
押せる人→自己肯定感の高い人(オレならできる、と思う)
押せない人→どうせオレなんて… ダメだ… 
(ちょっとやってみても壁があるとすぐに諦める)
          ↓
自己肯定感を育ててやる気スイッチが入るのを待つ

しかし、両極端になるのではない。
リラックスしすぎはダメ、放ってもダメ、放任でもいけない。


大事なことは子どもがなかなかできないことを手助け、サポートすること。



レポート 親野智可等(おやのちから)先生講演会 ~叱らなくても子どもは伸びる目から鱗の子育て~ その1

 先日行われました親野智可等(おやのちから)先生の講演会。こちらは小名浜東小のPTA文化講演会でしたが、ひとりでも多くの方に先生のお話を聞いていただきたい、ということで誰でも聴講可能でした。思った通りのとても素晴らしい講演会でした。この講演会を企画し、公開講演会として多くの方を受け入れてくださった小名浜東小校長先生やPTA会長、文化委員の皆様に深く感謝致します。
 また、講演の内容をメモし、まとめました。私自身のメモから書き起こしましたので、先生がお話しになったことと若干内容が異なるかもしれませんが、その点は何卒ご容赦ください。

親野智可等(おやのちから)先生講演会
~叱らなくても子どもは伸びる目から鱗の子育て~
平成26115日 小名浜東小学校体育館

親野智可等先生 
本名は杉山桂一先生。親野智可等というのはペンネーム。
 静岡県藤枝市、島田市、掛川市の3地区で先生をしていた。
 中学校で3ヶ月国語を教えていたこともある。
 まんべんなくいろんな学年の学級担任をしていた。
 最初に受け持った3年生はまもなく40歳になる。

【叱られる子どもたち】

小学3年生男子 ゆうすけくん(仮名)の場合
朝起きるところから叱られる。ご飯の食べ方、顔の洗い方、着替え、何につけても叱られる。
             
学級では毎朝33分間スピーチをするのが日課。
ゆうすけくん、朝の様子(お母さんに叱られる様子)をスピーチする。
クラスのみんなが共感、翌日もクラスメイトからゆうすけくんのスピーチのアンコール。

ゆうすけくんのスピーチ 5回シリーズ
・朝の様子
・学校から帰ってからの親と子のバトル
・夕食時の話
・お風呂、寝る前の話
・日曜日に富士急ハイランドに遊びに行ったのに叱られに行った話

クラスの子どもたちの共感の度合いがすごい
→それだけ子どもたちは家庭で叱られている、ということ

ある日、ゆうちゃんとお母さんとゆうちゃんの妹とスーパーで会う。
 しっかりした妹←→ぼーっとするゆうちゃん……そのゆうちゃんにやきもきする母

授業参観でどんどん不機嫌になる母「どうしてできないの?」「やらなきゃだめでしょ」

※言うべき場所ではきちんと言う。
  その時に大事なことは・目線をあわせること
・高い目線では言わない
・本人にも考えさせる
でも!!日常の細々としたこと、それほど重要でないことは叱らない。

否定的に叱り続ける。
    ↓
否定後が雨あられのように降り注ぐ
    ↓
自分に自信が持てなくなる。どうせ自分はダメな子だ。
    
※物事を否定しているつもりが、子どもは自分が否定されているように思ってしまう。

人格否定「ずるい、ひきょう、いじわる」
人格否定を言わないようにしている人でも物事については否定している。

子どもにしてみれば物事の否定であっても結論は同じ。
ボクシングに例えるなら 人格否定→一発でノックアウト
            物事否定→ジャブ ジャブ ジャブ 最終的にはノックアウト
その結果
 自己肯定感がもてなくなる。
 「できそう」という気持ちがなくなり「どうせ無理」
 ちょっとしたことで諦める。壁を乗り越えられない。
 努力しない。チャレンジ精神もなくなる。

「また○○してない」
 言われた瞬間、不愉快になる。
 やっていない自分がとがめられた気分になる。
           ↓
 頭は分かっていても心にシャッターが下りる。
 素直になれなくなる。
 いつも否定語の人に対してはマイナスイメージを持つ。
 「ぼくのこと、好きじゃないのかも……」愛されていないと感じる。


愛情実感がないと、愛情を実感したい、確認したい行動に出る。
 ・ケガをする
 ・反社会的行動をする
 ・いじめをする
→満たされたい思いが非行に走らせる。

最初は親子関係が上手くいかない。それが兄弟関係、友人関係、先生との関係にひろがってゆく。

ポイント 
日々の何気ない否定的な言葉は 
・チャレンジ精神がない ・努力しない ・素直になれない ・愛情不足 
・他者への不信感 ・自己肯定感がない ・自信がない という子を育てる。



2013年12月18日水曜日

2012/2/19 新田新一郎さん勉強会

中高生 ジュニアリーダー(いわきの高校生にもジュニアリーダーがいる)
     (子どもたちにどうしたらいいか聞く→大人はそれの手伝い)
 
新田さんの物差し 田舎 OR 熟練された都会
   ・田舎 足の引っ張り合いをする
   ・都会 他人を褒める
 
ディベートに慣れていない日本人→言われると攻撃されていると思う
 議論し尽くすこと
→子どももディベート、議論の練習をする
 
風通しをすることが長続きするコツ
 
 
・外側の応援団をつくること
  つながるためには話し合いをする ディベートに慣れる
  外に向けて発信すること 大事なことを短い言葉で
  外側にも応援団ができる つながる
 
 
人間が生きるときに一番大事なこと「必要とされること」
  あなたのステージのおかげで元気になれた
 
長続きするには「楽しいこと」 苦痛だと続かない
  外での発表、中での練習、どちらも大事
 
外とのゆるやかなネットワーク 大事

 

2013年11月24日日曜日

いわき緊サポ通信 11月号 「親と子の未来創造塾」での講演内容

11月16日 
いわき青年会議所主催の「親と子の未来創造塾」に連日行きました。
堅苦しい演題だと思った方もいましたが、どちらも笑いあふれる楽しいセミナーでした!

15日10時〜
場所:いわき市文化センター
元児童相談所の市川誠子先生 
気づいてますか「子どものSOS」

16日19時〜
場所:勿来市民会館 
東進ハイスクール講師の林 修先生 
「明日へ繋ぐ明るい家庭創り」


それぞれの講演での内容は簡単にいわき緊サポ通信11月号に書いてありました。
当日、講演に行くことができなかった方、以下をご覧下さい。

http://iwakikinsapo.jimdo.com/%E3%81%84%E3%82%8F%E3%81%8D%E7%B7%8A%E3%82%B5%E3%83%9D%E9%80%9A%E4%BF%A1/