【親の願い「鉄は熱いうちに打て」】
どうして親は否定語になるのか?
親…「どこに出しても恥ずかしくない子にしたい」
現実と願いに大きな差がある。→直してやりたい、子どものうちに何とかしたい。
「鉄は熱いうちに打て」英語の諺だが世界いろんな言葉に訳されている。世界共通の願い。
子どもの脳はスポンジのように新しいことを吸収する力がある。
→だから苦手、ダメなところは子どものうちに直したい。
×苦手なことを吸収するのは新しいことを吸収することではない。
×持って生まれた資質(才能、性格)を作りかえることではない。
550件家庭訪問して分かったこと
整理整頓についてかなりの部分は“環境ではない、性格、持って生まれたもの”
資質を変えるなら子どもよりも大人の方が成功する確率が高い
親野先生自身、片付け、整理整頓が下手
→大事なものをなくし、このままではいけない、と一念発起。整理整頓に関して改善した。
◎大人ならばやる気スイッチを自分で入れれば資質に逆らって生まれ変われる。
大人は… 方法がある、学ぶ能力がある、お金も時間もある、工夫もできる。
↓
自己改造の能力がある。(子どもにはその能力はない)
子どもは……改善のモチベーションが持てないことが決定的に違う。
改善のモチベーション、やる気スイッチの入るとき
→このままでは困る、将来の夢を実現させたい、と思ったとき。
(苦手なものを克服できるモチベーションが持てる)
※スイッチが入るのは大人、そういうのを考えないから子どもなのである。
子ども 過去の重荷もない、将来への心配もない。
↓
今、ここしかない。何も考えていないからかわいい。
↓
だから直らない。
それはコインの表と裏のよう。丸ごと受け入れて許すしかない。
親の願い→欲でしかない。
子どもは今が一番美しいとき、今が一番かわいいとき。→味わってください。
1日1回でいいから子どものありのままの美しさを味わってください。
(願いを全て捨てることはお坊さんじゃないからできない)
【大人が考えを変える】
子どもは自己改造できない、苦手である。能力やモチベーションがないから直らない。
↓
それを大人が理解することが大事。
でも、それに応じた方法がある。
今、直すことはない。
子どもの人生は長い。本人のやる気スイッチが入れば一瞬にして直る。
→その時は必ず来る
人生時計
人生を1日として考える。(100歳で1日)
50歳で正午、25歳は午前6時夜明け、12歳半で午前3時まだ寝言を言って寝ている。
6歳で午前1時。
先は長い。夜明けはまだ先。
やる気スイッチが入るときはいつか何度か来る。
(好きな人ができた、ライバルができた、伝記を読んだ、好きな先生に褒められた)
しかし、スイッチを押せる人と押せない人がいる
押せる人→自己肯定感の高い人(オレならできる、と思う)
押せない人→どうせオレなんて… ダメだ…
(ちょっとやってみても壁があるとすぐに諦める)
↓
自己肯定感を育ててやる気スイッチが入るのを待つ
しかし、両極端になるのではない。
リラックスしすぎはダメ、放ってもダメ、放任でもいけない。
大事なことは子どもがなかなかできないことを手助け、サポートすること。